※この記事は「革花作家|販売と心の記録」シリーズの第21話です。
▼ 第20話はこちら:
長崎県立美術館での革花ワークショップ|アートとして伝える初めての体験
2021年2月
インターネットでの販売を始めて約4年が経った頃の私は、ここから先、革花を作りながらどの道を進めばいいのか、ずっと悩んでいた。
革花を作れるようになりたいという願いは、すでにある程度叶ってはいたけれど、そこから先のビジョンと言えるほどのものがなかった。
作品を作っても、必ず売れるものが作れていたわけではなく、まだまだ発展途上。
自分が満足したものが作れたとしても、まったく売れないこともあり、人気が出ることもなかったため、このまま続けていいのだろうかと不安や迷いの中にいた。
革花というジャンルがあまりにもニッチで珍しかったこともあり、検索されることが少なく、売上がなかなか伸びないことも不安のひとつだった。
2020年に開業セミナーを受講してから、地域の起業支援センターである「よろず支援拠点」の方に相談をさせていただく中で、「まず、革花アクセサリーを作っているブランドだと知ってもらうことが優先」だという助言をいただいた。
その時、私が「ブランドを作りたい」と話したことをきっかけに、ブランドロゴを作成していただけることになった。

【One-Off Kaoのロゴ完成】
ブランドロゴを作って下さった、小山さん(デザイナーさん)に感謝!
『一枚革から心を込めて作り上げる革花アクセサリー』からイメージして作って下さいました。
……………………………………………
minneを始めてもうすぐ4年。
いつか自分のブランドを作りたいなと淡い夢を持っていたのですが、そのうち絶対実現したい!と強く思い始め、今では色々と調べたり周りの方々の力を借りたりして少しずつ準備を進めています。
兄と始めたOne-Offはこれからも続けますが、それとは別に始めた革花アクセサリーを販売するショップとして、きちんとした形でみなさんに作品をお届けしたいと思っています。
ブランドというと一流のものをご想像するかもしれませんが、当然のことながら、まだひよっこのわたしにはカッコ良すぎる言葉。
だけど、作品を見た人が『One-Off Kaoの作品だ!って分かるよ』と言ってくださる方がいる以上、わたしが思う世界観が伝わっていると思うし、作品として見て下さっているのが何より幸せだから。
【ブランドとして確立したものを作り上げたい】と自然と思うようになったんです。
もちろん、まだまだ未熟なのだけど、今のわたしの夢は
【One-Off Kaoというブランドを作り上げること】
それに尽きます。
これからの人生を、自分の世界観を表現することに捧げたい。
もしわたしがこの世界からいなくなっても、誰かが手に取ってくれた作品がずっとずっと使い手によって生きているって、すごくすてきだと思うから。
その夢の第一歩として、ブランドロゴの完成をみなさんにお知らせします。
まだね、ブランドといっても構築中なので、これからどんどん作り上げていきます!
今までOne-Offを応援して下さったみなさんと一緒に、もっともっと!夢を実現していきたいと思います。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
※2021年2月25日のインスタグラム投稿をそのまま掲載しています。
初めて作ってくださったロゴを見たとき、私のOne-Off Kaoというブランドの顔がやっと見れたような気がした。
それまで、看板のないショップで、ひとり黙々と作っているようなイメージだったけれど、ロゴがあるだけで、こんなにもブランドらしさが出るのかと、改めて感じた瞬間だった。
このロゴの完成をきっかけに、ショップカードやSNSを通して、One-Off Kaoのブランドとして発信を始めた。
そこから少しずつ、作品や活動を知ってもらえるようになっていった。
ロゴ完成後に、知ってもらうために続けたこと
ロゴが完成してからは、ブランドとして知ってもらうために、少しずつできることから始めた。
目立つ宣伝ではなく、“見た人が覚えてくれるように”を意識して、次のような取り組みを続けた。
-
販売ショップ(minne・Creema・BASE)にロゴを統一表示
-
SNSアイコン・ヘッダー・プロフィールにロゴを使用
-
ショップカードや名刺にロゴを入れてデザインを統一
-
梱包資材・ラベル・タグ・シールなどにロゴを取り入れる
-
イベントでは、ロゴの消しゴムハンコを作って包装に押す
-
ブランドボックスを作り、世界観を統一
-
BASEショップやSNSの紹介文にも「One-Off Kao」を明記
-
投稿や発信でも、できるだけ同じトーンや色味で統一
こうして少しずつ、ブランドの印象を“見て覚えてもらう”ための工夫を重ねていった。
この積み重ねが、One-Off Kaoというブランドを少しずつ育ててくれたのだと思う。
この記事は、「革花作家|販売と心の記録」という連載の中の一編です。
2017年に革花を始めた当初からの、販売の葛藤や気づき、そして自分自身と向き合ってきた過程を時系列で記録しています。
▶ 販売と心の記録まとめページはこちら