※この記事は「革花作家｜販売と心の記録」シリーズの第22話です。
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ブランドが形になった日｜One－Off Kaoロゴ完成と周知の始まり
ブランド意識が芽生えた瞬間
2021年2月にブランドロゴが完成したことで、私の中のOne-Off Kaoというブランドへの意識が変わった。
それまでは、収入を得ながらも仕事としてまだ確立されていなかったような感覚があり、どこかで自分事ではないような気がしていた。
けれど、ロゴが完成してからというもの、ショップでもSNSでもすべてがOne-Off Kaoというブランドとして周知されるようになった。
やることはこれまでと変わらないのに、自分の中では、責任を背負ったような気持ちになった。
ブランドとしての土台を築くため、まず最初にロゴを作ってもらったものの、世界観をどう表現していくのか、何を目標とするのかなどはまだ不明瞭だった。
ロゴが完成するまでは、自分にとっての“修業期間”だったのだと改めて感じ、ここから本格的にOne-Off Kaoというブランドを築こうと決めた。
「革花で感じる四季」というテーマの誕生
まず最初に決めたのは、世界観。
革を使って花を作るということは決めていたけれど、年間スケジュールとしてどのモチーフをどの順番で新作として出すのかは、大まかにしか決めていなかった。
そこで【革花で感じる四季】というテーマを掲げ、季節に沿った花を順番に作ろうと決めた。
四季の花は、おおまかに開花時期が決まっている。
そこから逆算して、開花する2か月前には新作を出品して、花が大好きな人の目につくように準備した。
花が大好きな私は、花の魅力は色の美しさだと実感していたこともあり、特に色にはこだわった。
四季の花がショップページに並ぶと、色鮮やかさが映えて、じっくり眺めたくなる。まるで花見に行くような感覚で、何度も見たくなるショップページにしようと決めた。
革で作った「革花」は、素材で検索してもらうことは不可能に近かったため、花をキーワードに、とにかく四季を感じてもらうことにこだわった。
革でできていると知ってもらうのは、後でもいい。
まずは花のアクセサリーがあるということを知ってもらい、それから「これが革でできているなんて！」という驚きにつながることを、イベントなどで実感していたことが、この考えにつながった。
花とともに育っていくブランド
花が好きな人は四季に敏感で、花で季節を感じている。
それは私自身がそうだからこそ、同じように感覚で四季が分かるだろうと思った。
ペルソナ像（理想とするお客様像）というと、かなりマーケティング的に感じるかもしれないが、私のお客さまと私の共通点が“花”であることは間違いないと思う。
「自分がお客さまなら今の時期はどんな花を想像するか？」など、お客様の立場で季節を想像しながら作品を作った。
そうして地道に作り続けたショップページは、色とりどりの四季の花が並び、見ているだけでワクワクするような作品で埋め尽くされた。
作品の完成度はまだ未熟ではあったものの、【四季の花 × 私にしかできない唯一無二の革の表現】が、One-Off Kaoというブランドの顔になっていった。
このあたりから、私の作品はハンドメイドサイトminneやCreemaで特集掲載される機会がどんどん増えていくこととなった。
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ロゴができて、One-Off Kaoという名前を持ったとき。
私は初めて、「ブランドを作る」ということの本当の意味を考えるようになりました。
その気づきを通して見えてきた“ブランドを育てる”という考え方について、次の記事で書いています。
👉ブランドを育てるということ|想いをかたちにして世界観を築くまで
この記事は、「革花作家｜販売と心の記録」という連載の中の一編です。
2017年に革花を始めた当初からの、販売の葛藤や気づき、そして自分自身と向き合ってきた過程を時系列で記録しています。
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