初心者向け|革花に最適な革の選び方と種類の解説

革の選び方で作品の仕上がりが決まる!

革花作りでは、使用する革の種類が作品の仕上がりに大きな影響を与えます。 適切な革を選ぶことで、作りやすさも美しさも格段に向上します。

📌私の作風で革花を作る場合の選び方

革の種類によって、仕上がりや作業のしやすさが大きく異なります。 このガイドでは、私の作風に合った革の選び方を紹介します。 他の方法や革を使う選択肢もあることを念頭に置いて読んでください。

牛革(ヌメ革・タンニンなめし)|革花に最適な理由 

  • 染色しやすく、発色が美しい
  • 形を自由に変えられる(つまむ・丸める・ふっくらさせる・巻く など)
  • 強度があり、花の形をキープしやすい
  • 繊細な表現が可能で、イメージ通りの作品に仕上げられる

"Flat leather pieces before transformation and shaped leather elements after applying techniques like pinching, twisting, and rolling." (訳: 革の変化前と変化後。つまむ・ひねる・巻く技法を用いて立体的に成形された牛革パーツの比較。)

「革の変化:平らな状態から立体へ」 牛革は、切り出したままの平らな状態(Before)から、つまむ・ひねる・巻くなどの技法を加えることで立体的な形に変化(After)します。

💡 📖 革花作りの原点|牛革との出会いと革絞りの技法

2017年に兄に誘われて始めたレザークラフト。ある日、兄が革絞りという技法を使って革のトレーを作っているのを見たとき、それまでの革のイメージが覆されました。

革を水にぬらすと柔らかくなり、簡単に丸みを持たせることができることに驚き、 「こんなにも自由に形を変えられるなら、やわらかい曲線を活かした作品が作れるのでは?」 と考えました。

その発想が、今の革花作りの原点です。

兄が制作したヌメ革(Vegetable Tanned Leather)のトレー。革絞り技法を用いた作品で、これがきっかけで革花の可能性に気づいた。

兄が制作した、革絞り技法を用いたトレー。これを見て『もっといろいろ作れるのでは?』と革花の可能性に気づいたきっかけの一つ。使用されているのは、ヌメ革(Vegetable Tanned Leather)。

実際、牛革をさまざまな形にできないかと探求していくと、どんな形にも変えられるのでは?と思うほど表情豊かな作品たちが完成していきました。牛革ならではの優しい質感や染料で染めたときの色合いの美しさなど、それまでの人生では知りえなかった世界を見せてくれる素晴らしい素材に一気に引き込まれました。

私の作風には合わなかった豚革の特徴

  • 薄い素材なのではさみで切りやすく、質感は和紙のよう
  • 私は繊細な表現をしたかったので、イメージ通りに作るのが難しかった
  • 豚革で革花を作っている人もいるが、私の作風には合わなかった

💡 📖豚革の扱いづらさに苦戦した経験

牛革で花を作り始めたころ、豚革との出会いもありました。すでに牛革での扱いに慣れていたこともあり、豚革は私には扱いづらくて苦戦しました。今でこそ豚革で花を作る人もいるようですが、当時は染められる(ヌメ革のような)豚革があることを知らず、型押しされたものを使ってどんな形ができるのかいろいろ試しました。

型押しされた豚革を使用して作られたポシェット。軽量で柔らかいが、形をキープするのが難しい特徴がある。

型押しした豚革で作ったポシェット。軽くて柔らかい質感だけど、形のキープが難しかった。

型押しされた豚革は牛革のようには形が変わらず、火を近づけて熱を加えることで形が変わるということに気づきました。豚革は薄くてはさみで切ることは容易ですが、質感が和紙のようで、私が表現したい花を作ることができそうになかったため断念しました。

📌 型押しされた豚革は、思い通りの表現が難しかった…

豚革は牛革より安価ですし、厚みが薄いのではさみなどでも切りやすい素材です。興味がある方は一度試してみる価値アリ!

羊革は柔らかすぎて革花には不向き

  • とても柔らかく、手触りがすべすべしていて最高に気持ちいい!
  • 形がキープしにくく、花のフォルムを維持できない
  • 染色に向いていない

💡 📖羊革はやわらかいけど、立体感を出しにくい

羊革を広げて背中にのせた画像。薄くて柔らかく、軽やかに動く質感が特徴的。

羊革を背中に乗せて広げた様子。とても薄くて柔らかく、しなやかに動くのが特徴。

こちらも兄が使っていた子羊の革を試したことがあります。とてもやわらかく手触りがすべすべしていて最高に気持ちいい素材です。ただ、柔らかすぎてハサミで切るのも一苦労。 花の形をキープすることができず、思い描いていた作品とは違う仕上がりになってしまいました。(というより、私が作りたい立体感が出せませんでした)

羊革のやわらかさを生かしてリボンのように結んでヘアゴムを作ったことがあります。羊革に合ったふんわりとした作風に向いているなと感じました。

こちらも、もし扱える機会があったら質感や肌触りを体験してみてください。

革花に適した牛革の選び方と厚みのポイント

革を染めたい人は要注意!購入時の気を付けるべきポイント!!

📌 牛革を選ぶときは、ヌメ革(タンニンなめし)を選ぶ!

革花を作るときに大事なのは、染色のしやすさと形の作りやすさ!
その条件を満たすのが「ヌメ革(タンニンなめし)」

✅ 染料がキレイに染まる!
✅ 水で濡らすと柔らかくなり、形を作りやすい!
✅ 自然な風合いが出るので、仕上がりが美しい!

牛革の厚みはどう選ぶ?

作りたい作風にもよりますが、はさみで切ることを前提とすると1㎜以下の牛革がおすすめです。牛革の厚さは作品の雰囲気に大きく関係します。

  • カジュアルに作りたいときは厚めを選ぶ
  • 繊細に作りたいときは薄めを選ぶ

📌どれを選べばいいか迷う方は、こちらのおすすめの革をチェックしてみてください。

まとめ & 次回予告

今回は、私の過去の経験談も含めて、革の選び方をお伝えしました。選ぶ革によって、作品の仕上がりは大きく変わります。

📌「実際に革を触ってみる」ことが大切!

実際に革に触れて、使ってみなければ、質感の好みや完成したときの雰囲気がわからないことが多くあります。機会があればぜひご自身で試してみてください。その中で、疑問がわいたら、お気軽にコメントしてくださいね。私も、さまざまなご意見が聞けたら嬉しいです!

📌次回は、革花作りの第一歩となる型紙作りについてご紹介します!ぜひ、必須の道具と、ご自宅にある材料を準備して一緒に型紙を作りましょう♪

 

🎥 YouTube動画 |https://youtu.be/YRM_1tteXU0

 

 

🌱 初めて革花を作る方へ  
よくあるつまずきポイントと、乗り越えるためのヒントを実体験をもとにまとめています。

📝 革花作りをもっと詳しく学びたい方へ!

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