革の染め方|ムラを防ぐ単色&グラデーションの基本テクニック

革花パーツを染料に浸している様子と、グラデーション染めの基本を紹介するテキスト入りサムネイル画像今回は、革を染める2つの基本的な技法「単色染め」と「グラデーション染め」についてご紹介します。

どちらも、革花作りには欠かせない大切な工程です。動画で手の動きを見ながら、染め方のコツを確認していただくのがおすすめですが、この記事ではその内容を文章で詳しくまとめています。


📌前の工程「型紙作り」はこちら(無料PDF型紙付き)

📌動画:【革染め・グラデーション染め】はこちらから

https://youtu.be/9ZPTpW9gmGI


革を均一に染めるには?|単色染めのやり方とコツ

単色染めの基本手順

水で濡らしてから丁寧に染めたことで、均一に仕上がった革の単色染めまず、革全体を水でしっかり濡らし、ウエスで軽く水分を拭き取ります。次に、銀面(表側)を確認し、染料にそっと浸して染めていきます。

革全体に染料が均等に行き渡ったら、裏返して床面(裏側)も染めておきましょう。最後にもう一度ウエスで余分な水分を拭き取れば、単色染めの完成です。

📌革に水分が多すぎても、少なすぎても染まりにくくなります。水加減が重要なポイントです!

水で濡らさずに染めたらどうなる?

水で濡らさずに染めたため、ムラや気泡が出てしまった革の花びら

あえて乾いたままの革を染めてみると、一見うまく染まっているように見えても、染まっていない部分やムラができてしまいます。

これは、革の内部に空気(気泡)が残っていることが原因。染料が入りにくくなり、均一に染まりません。だからこそ、最初に「水で濡らす」というひと手間がとても大切なんです。

単色染めのおさらい|ムラを防ぐポイント

革を水で濡らしてから銀面から染めることで、ムラのない単色染めができることを示した比較画像

  • 必ず水で濡らしてから染める

  • 革の表裏を確認する

  • 焦らず丁寧に作業する

この3つを守るだけで、仕上がりの美しさが格段に変わります。

 

染料でグラデーションを作る方法|筆を使った染め方

グラデーション染めの手順

薄く染料で染め、全体に色がほんのり入ったグラデーション染め前の革花パーツ

単色染めと同様、革を水で濡らし、軽く水分を拭き取ります。銀面を確認し、染料を水で薄めたものを使って、まず革全体を薄く染めます。

グラデーションをつけるために筆で中心部分に色を重ねている革花パーツの染色作業

ここからがグラデーションの工程です。

  1. 薄く染めた革を乾かして、色の出方を確認

  2. 筆を使って、中心から色を重ねていく

  3. 濃淡をつけながら、徐々に外側へ広げる

  4. 色の境目が気になる場合は、軽くなじませるように染め直す

📌ポイントは「薄く、やさしく」。何度も同じ場所を重ねるとムラになりやすいので注意!

グラデーション染め・おさらい

革全体を薄く染めてから筆で色を重ねる、グラデーション染めの手順とポイントを解説した画像

  • 染料は必ず水で薄めて使う

  • 革は染める前にしっかり濡らす

  • 最初に全体を薄く染めてから、濃くしたい部分に色を重ねる

グラデーション染めは、色を重ねることで美しい陰影が出ます。筆の動きをコントロールしながら、革全体のバランスを見て調整してください。

📌途中で色を確認したいときは、一度乾燥させてから再度濡らして染めると、失敗を防げます。

染めた革を観察してみよう!乾燥後の見え方

以下の画像は、染めた革を乾燥させた後の比較です。

乾燥後の革の状態を比較した画像。左から単色染め、ムラのある染め、グラデーション染めの違いがわかる

  • 左:単色染め(きれいに均一に染まっている)

  • 中央:ムラ・気泡が出たもの(部分的に染まっていない)

  • 右:グラデーション染め(中心からやさしく色が広がっている)

同じ染料を使っても、染め方によって仕上がりが大きく変わることが分かります。

📌染料の種類や濃さによっても発色が変わるので、いろいろ試してみてくださいね。

花用パーツを準備しよう|細長い革の染め方

以下のような、5mm × 4cm程度の革を、花と同じ染料で染めておいてください。

このパーツは、花の組み立て時に使います。 次回の動画で登場するので、あらかじめ準備しておくとスムーズです。

花を組み立てるために準備する、5mm×4cm程度の細長くカットした革パーツ

おわりに|次回はいよいよ花の成形と組み立てへ

今回は、単色染めとグラデーション染めという、革花作りの基本となる染色技法をご紹介しました。

「染め」は私が革花作りの中で一番好きな工程です。 その楽しさや奥深さが、少しでも伝わっていたら嬉しいです。

💬 ご質問やわかりにくい部分があれば、お気軽にコメントでお知らせください!

次回はいよいよ、基本編の最終回。染めた革を使って花の成形と組み立てを行い、あじさいの形にしていきます。 その後は、あじさいを使ったアレンジ方法も紹介する予定です。どうぞお楽しみに!

動画で使用した道具はこちら

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