革花を作るための革の選び方と購入方法|革屋さんから注文する手順と注意点まとめ

※この記事では、レザークラフト用の革を取り扱っている販売店や仕入れ先、専門店などを、親しみを込めて「革屋さん」と呼んでいます。

革花を作りたいと思ったとき、一番最初に必要なのが「革」そのもの。
今回は、本格的に革花を作って販売したい方向けに、革屋さんから直接革を購入する方法と、その際に気をつけたいポイントを、私の経験もまじえてご紹介します。

初心者の方には、まずA4サイズの革で練習することをおすすめしています。

革花づくりに適した革とは?ヌメ革の選び方

ヌメ革(タンニンなめし革)がおすすめ

革花づくりでは、どんな作品を作りたいかによって選ぶ革が変わります。

私がこのブログで紹介しているような「染料での染色」や「立体的な成形」をしたい場合は、基本的にヌメ革(タンニンなめし革)と書かれている革を選びましょう。

中には、あらかじめ染色されていたり、表面がエナメルのように加工された革もありますが、肌色の状態のヌメ革なら、染めることが可能です。(※オイルレザーは肌色ですが、オイルが多く含まれているため染色には向いていません。ご注意ください。)

革のサイズはどう選ぶ?デシ(ds)表記と半裁革の目安

革の大きさは「デシ(ds)」で表示されている

革のサイズは、10×10cm=1ds(デシ)として表記されます。
革屋さんから購入する場合、市販のA4カットサイズとは異なり、もっと大きなサイズが前提になることが多いです。

半裁とは?思ったよりずっと大きい!

私は販売用の革花を制作するため、「半裁(はんさい)」と呼ばれるサイズの革を使っています。

半裁とは:牛革の背中から左右どちらか一方を切り取った状態のこと。

半裁といっても、イメージよりかなり大きく、だいたい200~300ds前後のものが多く販売されています。
注文ページには目安のサイズが記載されていますが、革は生き物なので個体差があり、正確な価格は注文後に確定する仕組みです。

サイズの希望は伝えられる?

小さめのサイズを希望する場合、「できればサイズが小さめのものでお願いします」や「○○ds程度を希望」と備考欄に書いておくとよいです。

ただし、ほとんどの革屋さんはそこまで細かい対応ができないことも多く、実際に私も「200ds程度のものを希望」と書いたところ「一番小さくて275dsです」と返信があったこともあります。

価格が予定より高くなる可能性もあるため、その点をふまえて注文するのがおすすめです。

革の厚みと漉き加工のポイント|革花に向いている厚さとは?

革の厚みはそのままだと厚すぎることも

革屋さんで販売されている革は、2~3mm厚が基本です。これはバッグや革小物向けの厚みで、革花づくりには厚すぎるため、ほとんどの場合「漉き(すき)加工」が必要になります。

漉き加工とは:革の厚みを均一に薄くする加工のこと。

1mm厚の革も稀に見かけますが、それ以下の厚みを希望する場合は必ず加工を依頼しましょう。(漉き加工代が革代とは別途かかります。)

加工の依頼方法と注意点

注文ページに「漉き加工」の項目がある場合は、そこに希望の厚み(例:「0.8mmに漉いてください」など)を記入します。
項目がない場合でも、備考欄にしっかり記載することが大切です。

漉き加工で出る「床革」とは?もらう?断る?判断ポイントを解説

漉き加工をすると、削った分の革、つまり床革(とこがわ)が必ず出ます。

もし用途がなければ、「床革不要」と記入しておくことをおすすめします。

実際に私も、最初は「もったいない」と思って床革を取っておいたのですが…

  • 厚くて切るのが大変

  • 重くて収納に困る

  • 捨てるにも大きくて場所をとる

など、正直、扱いが難しいです。
明確な使い道がない場合は、必ず「床革不要」と記載しましょう!

※革屋さんによっては床革をつけないところもあるかもしれません。購入する際に確認しておくと安心です。

革屋さんからヌメ革を注文する手順|支払い・納期の流れと注意点

注文確定メールを必ず確認!

革屋さんに注文すると、後ほど「注文確定メール」が届きます。
このメールにはds数・価格・支払い方法などが記載されているので、必ず確認しましょう。
返信メールが届いてから、支払いへ進む流れになります。

※メールが届かない場合もあるので、迷惑メールフォルダも確認しましょうね!

支払い後、すぐ届くとは限らない!

最近ではレザークラフト人気の影響もあり、漉き加工がある場合は納品までに5〜14日ほどかかることもあります

革屋さんによっては加工担当者が限られているところもあり、特に繁忙期は時間がかかりがちです。
余裕を持った注文が大切です。

届いた半裁革のサイズと梱包状態|保管方法と取り扱いの注意点

私が購入しているところからは、芯材(紙製の筒)に革が巻かれた状態で、その上から紙に包まれて届きます。

保管方法に注意

現在は立てて保管していますが、床に接している部分がクシャクシャになることも
スペースに余裕があれば寝せて保管する方が理想ですが、難しい場合は丸める角度や場所を調整して対応しましょう。

革を初めて注文する前に|失敗を防ぐチェックリスト付きまとめ

購入を検討している方のために、最後にチェックリストをまとめました。

✅ 革購入前のチェックリスト

革花に適した「ヌメ革」を選ぶ

希望するサイズ(ds)を把握する

漉き加工の有無と希望の厚みを伝える

床革の受け取りについて希望を記入する

注文確定メールが届いたのを確認する

支払い後、納品までの日数を確認する

保管方法を事前に準備しておく

このチェックリストと合わせて、安心して革を選び、革花づくりを楽しんでくださいね。

おわりに

今回は、革花づくりに適したヌメ革の選び方から、革屋さんへの注文方法、漉き加工や床革の注意点まで、実際の流れを詳しく解説しました。

革を初めて仕入れるときは不安も多いですが、正しい知識があれば大丈夫。
この記事が、革花だけでなく、レザークラフト全般に取り組む方の参考になれば幸いです。

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