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開業セミナー体験|創業計画書に向き合って感じた不安と学び

※この記事は「革花作家|販売と心の記録」シリーズの第18話です。

▼ 第17話はこちら:
美容室で委託販売をした体験談|委託販売のリアルをまとめる

ミーティングの様子

夫に背中を押されて参加した開業セミナー

2020年9月。

インターネットでの販売から2年ほどが経ち、毎月ある程度の売上が上がるようになってきたころ。

自治体の広報誌に【開業セミナー】の情報を見かけた夫が、「行ってみたら?」と背中を押してくれた。

そろそろ開業しようかと検討していたタイミングだったため、すぐに応募し参加することにした。

私が参加した開業セミナーは、商工会が開催しており、行政のよろず支援拠点(中小企業を支援する公的機関)から講師が来られていた。

数日間の講義では、開業とは何か、開業してすぐにやること、会計の基礎やシステムの導入について学び、開業前からその後のことまで知る必要があることを痛感した。

同じセミナーに参加していたのは、開業準備中で何から手をつけたらいいか分からない人、私のようにすでに売上がある人、会社を立ち上げて本格的に始めようとしている人など、立場はさまざまだった。

セミナーでは講話を聞くだけでなく、グループセッションもあり、自分以外の人の意見を聞けたことで考え方が広がった。

開業セミナーは、約1か月間で修了した。

創業計画書に向き合って気づいた不安

その中で特に印象に残っているのは、創業計画書(事業計画書)の記入だった。
事業の内容、今後の展望、必要な資金や売上の見込み…。書く欄はたくさんあるのに、私はなかなか言葉が出てこなかった。

「革花アクセサリーを作って売る」という単純なことしか頭になく、いざ「将来の展望を書いてください」と言われても手が止まってしまい、ほとんど埋められなかった。

学んでいるのに、果たして自分は本当にやっていけるのだろうかと不安が膨らみ、「私は何をしてきたんだろう」と落ち込んだ瞬間でもあった。

よろず支援拠点との出会い

それから私は、今後のことを相談するために、セミナーに来られていたよろず支援拠点の講師の元へ通うようになった。

それまで、ただ販売するためにものづくりをしてきたけれど、開業セミナーを通して、それだけではいけないことを痛感した。

イベントやインターネット販売での売上はノートにつけていたけれど、それだけでは不十分だと知り、もっとお金の流れや動きを把握しなければならないのだと理解した。

そこから会計ソフトを導入し、事業の全体像を少しずつ整理するようになった。

私はよろず支援拠点に行くたびに、ブランドを作りたいと思っていたことや、これまでの経歴を話しつつ、先の見えない革花アクセサリーの今後の展開を何度も相談するようになった。

この経験が、後にブランドを立ち上げる大きな土台になったことは間違いない。開業はまだ先だったが、私にとって大切な一歩となった。


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