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なぜがんばるのか?|がんばりすぎて疲れた私が気づいた、頑張らない生き方

📖 少し前に、私が「本当の自分に戻った」という内容の記事を書いたのを覚えていますか?

『ただ、生きるということ』まとめはこちら

芝生の上でノートにペンで書いている姿を写した画像

私のこれまでの人生は、本当にしんどくて、心がずっと重くて。
それが何をしてもなくならないのはどうしてなのかを、ずっと考えていました。

一番最初に出てきたキーワードは【がんばる】。

私自身、仕事が生きがいというか、仕事って頑張るものだと思っていました。
この記事を読んでいるあなたも、もしかしたら、そう思っているかもしれません。

ただ私は、がんばることは悪いことだと思っていなかったし、誰よりも一生懸命やることで、誰かの役に立っていたり、職場のためにもなっていると思っていたんですね。

その流れで、革花を仕事にしてからも、毎日何時間も仕事していました。

平日は、朝8時には家族全員が出かけるので、それから家事をしたら、子どもたちが帰宅するまでずっと革花を作って、発送して、また作る……ということを繰り返していたんです。

お昼ご飯も10分で食べて、また仕事。
もう何年も、そんな生活を送っていたんです。

私は体力的にも精神的にもつらくなってしまって、販売をやめたのですが、その後も同じような生活を続けていました。

しかも、つい最近まで、それに気づかずに。


がんばるって、当たり前すぎて、多分自分では分からないと思います。
私も「がんばってる!」なんて思ったことがなかったので、周りの人に「そこまでがんばらなくても…」と言われても、「え?がんばってないけど?」と返事していたくらいです。

それが最近になってようやく、がんばりすぎたから「もうがんばれない」と思ったんだと気づきました。
ほんと、今さらですけどね。

気づいたのは、ノートに過去の苦しかった時の行動や考え方を書いていた時のこと。
過去の私は、こんな行動や考え方を持っていました。

  • とにかく、がむしゃらにがんばる

  • がんばった分だけ、結果はついてくる

  • 意識的に「何か」やらないと!

  • ちゃんとしなきゃ!しっかりしなきゃ!

  • 誰かのために、がんばる

  • 損得勘定

  • 1日中、仕事のことで頭がいっぱい

  • 朝から晩まで仕事

  • 休日返上で仕事

過去の自分を振り返った時に、多く出てきたのは、こんな言葉たち。
生活の中に余白がなくて、常に仕事で頭がいっぱいでした。

がんばるから行動量は増えているけれど、心はどこか置いていかれているような感覚がありました。

「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」という例えを聞いたことがあるかもしれませんが、まさしくそんな感覚でした。

がんばってるはずなのに、満足のいく現実にはならない。
どうしてだろう?と、ずっとモヤモヤしていて。

向かっている方向が違う気がするのに、どこへ向かいたいのか分からない。

何がしたいのか分からないという中で、ただひたすら行動するしかなくて、路頭に迷っていました。

やりたいことをやっているはずなのに、どうして心が満たされないのかな?と、考えても答えが出ないから、とりあえずやれることをやって、心の声に気づかないふりをしてやりすごす。

そんな日々を送っていたから、あるとき限界が来てしまったんだなと思いました。


心はそんな苦しい現実を求めているわけではないのに、なぜかがんばっても全然うまくいかない。
その理由が分かりませんでした。

今になって思うのは、【がんばる=結果を望むための行動】だったなということです。

実は、看護師をしていた当時(20~30代)は、収入の心配をしたことがありませんでした。
出勤すれば、お給料が毎月入ってくる。
だから「やりがい」だけに集中することができたんですね。

けれど、開業してからというもの、収入にしても何にしても、すべてが自己責任だからこそ、「とにかくやらなきゃ!」と肩に力が入ってしまった。

その結果、【やりがい<収入】になってしまい、どんどん心配や不安が大きくなって、「がんばらなければ」という考えや行動につながったということです。


革花を作り始めたばかりのころ、心から「楽しい!作れるようになりたい!」と思っていた私は、そこに“やりがい”を感じていたから夢中になれたんだと思います。

でも開業したあと、革花を仕事として扱うようになり、「ちゃんとしなきゃ」「会社を長続きさせるためにがんばらなきゃ」と必死になってしまいました。

そうして過去の私の行動や考え方を見ていくと、少しずつ「どうしてがんばらない方がいいのか?」が分かってきました。

自己啓発本などで見かけたことがありませんか?
「がんばらなくていい」という言葉。

私、若いころによく自己啓発本を読んでいたので、その言葉を何度も目にしていたんですが、
「『がんばらなくていい』って、どういうことなんだろう?」
と、当時の私は本気で分かりませんでした。

仕事を休めばいいの?
ただ一日中ぼーっとすればいいの?
たくさん寝たらいいの?

思いつくのは、そんなことばかり。

多分それまで、仕事で頭がいっぱいだったから、「がんばらない=悪いこと」みたいに思っていたんだと思います。

がんばらない=サボる、みたいに。

でも、そうじゃないんですよね。

一日中仕事でいっぱいだと、心も頭の中も余白がなくなるから、時間ができても、何をしたらいいか分からなくなるのではないかと思います。


実際のところ、「がんばらない」で仕事をすることはできます。
仕事をほんの少し手放して、本当の自分に戻ったら、もう、あの頃のような考え方や行動はできなくなるんです。

つい数か月前の自分にはなかった考え方なので、過去の自分に伝えたらどう思うでしょうね?
まったく真逆の考え方だから、かなり抵抗があるかもしれません。

じゃあ、どうしたら“がんばらないで仕事できるようになる”のでしょうか。
その答えを探すために、私はある実験を始めました。

それが、「1日3時間しか仕事しない」という生き方です。

この小さな実験が、私の心と時間を少しずつ変えていきました。
次回は、その変化についてお話しします。

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