世界一くわしい革花の専門書

革花(かわはな・レザーフラワー)の作り方や染色・成形などの技術記録とあわせて、革花作家としてものづくりを続ける中で、生きづらさから少しずつ抜けていった心の変化や考え方を綴っています。心を整える視点や日々の気づきを、暮らしと制作の記録としてまとめたブログです。

このブログは、革花作家としてものづくりを続ける中で、私自身が生きづらさから少しずつ抜けていった 心の変化や気づきを記録しています。 革花の技術の話も心の話も、どちらも「生きること」の一部として綴っています。

※「世界一くわしい」とは、一人の作家が歩んできた過程と気づきを、 技術と心の両面から、できる限り丁寧に残しているという意味で使っています。

🔎 記事を検索

革花作家の視点から見た、世界観のひとつのかたち

革花作家としての世界観を表現したピンク色の夕焼け空と、「世界観のかたち」という文字

世界観とは何か? 革花作家としての出発点

革花作家として活動を始めてから、私は「世界観」という言葉に出会った。

どうやらそれは、自分が作る作品に込めた想いや世界を、言葉で表したものだと知った。

それまでの私の生活は、世界観という言葉とは無縁だったし、それをどう表せば伝わるのかなんて分かるはずもなかった。

当時の私には、革花を作りたいという思いがあっただけで、どんなものが作りたいのかなんてなかったのだ。独学でこれから作ろうとしているものに対して、どんな世界ですか?と聞かれても、作っていないものを言葉になどできるはずもない。

なのに、巷にはどこか借りもののような言葉が溢れていて、世界観って何か特別なものだと感じていた私は、物足りなさと、もっと違う表現があるのではという思いがつきまとっていた。

――世界観ってなんだろう?

ハイブランドはもちろん、ブランドとして軒を連ねるショップのほとんどには、必ずと言っていいほど世界観があった。

コンビニエンスストアやスーパーにもそれはあるけれど、どれも私にはピンとこなかった。

作品を作ることと、世界観やコンセプトって、どう関係があるのか。

作品を表現している人の中で、それを簡潔に答えられる人がどれくらいいるのだろうか。

世界観は誰にでもある|好きを形にする力

革花を作って8年が経ち、それなりに販売を経験した今だから分かることがある。

世界観とは、誰だって持っている、自分だけの世界ということ。

人は誰しも何かを好み、何かに突き動かされていると思う。その思いが形になったものは、その人にしか作れない世界。

デザインが奇抜なものが好き、カラフルなものが好き、小さいものが好き…など、そういった、「好き」という感情に深く入り込んだ人たちが表現する世界そのものが、世界観なのではないか。

きっと、誰にでも「好き!」と深く感じるものがあるはずだ。そう感じるものや、大切にしている価値観や、美しさ、それ自体が、すべて世界観だと思う。

どうして好きなのか言語化できないけれど、なぜか好き。これだって立派な世界観なのだ。

私にとっての世界観|革花に込めた命の物語

私にとっての世界観は、自然の美しさ、儚さ、そして強さ。

革と花という全く別のものを組み合わせたのは、なくなった命(牛革)に、新たな命を吹き込むという意味合いも込めていた。

自然のなかにある命は、人だけでなく、植物であれ動物であれ同じで、そのひとつひとつ、どれをとっても同じように命が生まれ、なくなるもの。そのものを、革花作品に込めてきた。

革で、完璧な花を作りたいとは思っていない。

ただ、私が生まれ持った感覚を、革花という形にしたいだけなのだ。

世界観は言葉より、にじみ出るもの|読者へのメッセージ

販売を始めたばかりの頃、「世界観が統一されていないと、お客さまが混乱する」と聞いたことがあり、当時は世界観と言われても「それって何?」と思うばかりで、言語化できなかった。

それもそのはず、私は感覚で生きているし、コピーライターでも何者でもない。

だけど、世界観という言葉でひとくくりにしないのであれば、その答えは見えてくるように思う。

たとえば、

ある作家が作った作品を一目見ただけで「〇〇さんの作品じゃない?」と“感じる”こと。 写真を見ただけで「〇〇さんの写真に似てる」と“予想がつく”こと。 曲を聴いただけで「〇〇(アーティスト名)かな」と“分かる”こと。

そのように表すのであれば、世界観は言葉にしなくても十分成り立つ。

ただ、それは一朝一夕で成り立つものではなく、時間をかけて少しずつ育てていくものだということも、一言添えておきたい。

結局のところ、人間が持っている世界は、だれにも作ること・真似することができない唯一無二の世界なのだ。


💡関連記事:
ハンドメイド作家が商品の軸(作風)を見つける小さなサインと世界観の育て方

この記事は、「ものづくりで生きるということ」というカテゴリの中の一編です。
これまでの経験から生まれた学びや気づき、そして悩んだときにどう向き合うか──
考え方や心の在り方について綴っています。
同じように迷っている誰かの、小さな支えになりますように。

ものづくりで生きるということ

この記事は、「ものづくりで生きるということ」というカテゴリの中の一編です。
これまでの経験から生まれた学びや気づき、そして悩んだときにどう向き合うか──
考え方や心の在り方について綴っています。
同じように迷っている誰かの、小さな支えになりますように。

ものづくりで生きるということ

プライバシーポリシー | よくある質問 | お問い合わせ