※こちらの作品は現在販売を終了しております。記録として作品紹介を残しておりますので、過去の作品の世界観をお楽しみいただけましたら幸いです。
こんにちは。今日は曇り空の長崎からお届けしています。
またひとつ、新たな作品が完成しました。
その名も「ライラック」。
想像と現実のギャップから生まれた、ライラックの革花
今月からライラックを新たなモチーフに取り入れようと、デザインを練っていたときのこと。 最初は、紫陽花のように丸くまとめたデザインを思い描いていました。
でも、どこかで心が「違う」と感じていたんです。
試作してもワクワクせず、「ステキ!」と思えない。その違和感の正体が掴めないまま、数日間、制作の手を止めていました。
スランプからの突破口
年に数回訪れる、制作ができなくなる時期。今回も、そのタイミングだったようです。
ですが、2週間ほど経ったある日、ふとしたきっかけで手が動き出し、理想の形がするすると生まれたのです。
そうして完成したのが、このライラック作品でした。
「ライラックらしさ」を追求した革花デザイン
一目見て「ライラックだ!」と感じていただけるような、本物のような佇まい。
丸いフォルムの試作では気づけなかったけれど、私が作りたかったのは自然な枝ぶりと揺れるような花姿だったのです。
この気づきが、作品をぐっと前に進めてくれました。
年齢とともに変わる完成が導くデザイン
ここ数年で、私自身の「好き」が少しずつ変化してきたことに気づきました。
以前は鮮やかで元気な色合いが好きだったけれど、今は落ち着いた色合いやシックな雰囲気がしっくりくるように。
そんな変化は、作品にも自然と表れています。
「変化を受け入れること」が生み出す世界観
昔からのファンの方ならお気づきかもしれませんが、作品の雰囲気も少しずつ変化しています。
「作りたい」という根本的な気持ちは変わらないけれど、量よりも質、一つ一つを丁寧に作り上げたいという気持ちが強くなりました。
それは、年齢を重ねた今だからこそできる表現なのかもしれません。
ものづくりは人生の記録
私の作品は、私というひとりの人間の感性の記録。
制作を通じて成長を感じられることが、この仕事の最大の魅力です。
これから先、どれだけの作品が生み出せるのか分かりませんが、呼吸をしている限り、私はきっと革と向き合い続けていくでしょう。
そして、その作品たちが、誰かの心にそっと寄り添えたなら。
そんな願いを込めて、今日もまた、ひとつひとつ大切に、花を咲かせていきたいと思います。
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この記事が、革花作家としての私の思いや制作の過程を感じていただける一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回の更新もお楽しみに♪
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