革花の作り方・中級編#03|桔梗の立体成形に使う道具とふっくら仕上げるコツ

中級編の第3回では、桔梗の立体成形からアクセサリーへのアレンジまでをご紹介します。

まず、私が愛用している立体成形用の道具をご紹介し、その後、桔梗の軸と花弁の成形方法、組み立て方、そして完成した桔梗のアレンジ方法について詳しく解説します。



革花の立体成形に必要な道具

革花の立体成形に使用する道具。アートフラワーに使用するコテ先や100円ショップで揃えたものなど

こちらが、私が実際に使用している道具です。

  • 先が丸いコテ先(布花の成形に使用されるもの)

  • 100円ショップで購入できる道具

革花を作る際には、先が丸い道具でないと表現できない部分が多くあります。作りたい花のサイズによって道具の大きさも変わるため、参考にしてみてください。

今回使用した道具の詳細は、記事の最後にまとめています。

桔梗の軸の成形方法

まず、桔梗の軸を成形します。

  1. 革を水で湿らせ、余分な水分を拭き取ります。

  2. 革の裏面(床面)から優しく圧をかけてふっくらさせ、先端部分をつまんで細く成形します。

  3. 中心をくぼませて軸を立ち上げます。

桔梗の軸となる革のパーツを立体成形しているところ

桔梗の軸となる革のパーツを成形しているところ

この形になれば完成です。

桔梗の軸となる革のパーツが完成

📌革の成形をするときは、あらかじめ水に濡らして余分な水分をふき取ってから始めましょう。

📌革花の基本の立体成形技法を知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。

桔梗の花弁の成形方法

次に、桔梗の花弁を成形します。

  1. 革の裏面から、先の丸い道具で優しく圧をかけながら、花弁がふっくらするように成形します。

  2. 中心部分に圧をかけてくぼませ、花弁の先端を所々つまんでとがらせると、表情が出ます。

桔梗の花弁の革パーツを成形しているところ

桔梗の花弁の革パーツを成形しているところ

革のパーツを桔梗の形に成形したところ左が加工前、右が成形後の状態です。

📌ここまで済んだら、仕上げ剤を塗布します。

桔梗の組み立て方

使用するのは、速乾タイプのボンドがおすすめです。

  1. 軸と花弁の中心にボンドをつけます。

  2. ボンドが半透明になったら接着し、しっかり乾燥するまで触らないように注意します。

革で作った桔梗を手に載せて見せている

桔梗の花弁成形のポイント

桔梗は、合弁花(ごうべんか)とよばれる花の作りで、花びらが互いにくっついて、ひとつの形になっています。そのため、今回は革一枚で仕立てました。

革花は、革だけで立体感を出すのが難しいため、色で奥行きを出すことがポイントです。

完成までに時間はかかりますが、手を掛けた分だけ表現したい革花になります。ぜひ、じっくり時間をかけて作ってみてください。

私が普段から気を付けているのは、生花の形を100%再現しすぎないことです。

革という素材ならではの立体感の出し方で、いかに花を作るか。それはもちろん、生花のような繊細さや儚さを表現することは難しいかもしれません。

しかし、革だからこそ魅せることができる表情があるのではないか、とも思うのです。

📖関連記事:革花の表現「リアルと抽象化」について

完成した桔梗のアレンジ方法

完成した桔梗は、丸皿付きのピアスやイヤリング、タックピン、ブローチピンなどに接着するだけで、簡単にアクセサリーに仕立てられます。

今回の桔梗の無料型紙では、100%で印刷した場合、約5㎝の桔梗ができます。それに合わせると、タックピンやブローチピンがちょうどいいサイズだと思いますので、お好きなアイテムにアレンジして楽しんでみてください。

使用した道具一覧|革花をふっくら立体に仕上げるために

革花をふっくらと立体的に成形するためには、先端が丸い道具が欠かせません。

先の丸い道具は、100円ショップやインターネット通販などで手軽に入手できます。基本的には「先が丸ければOK」なのですが、丸い部分にバリがあったり、ザラザラした素材(特に木製など)でできていると、革を傷つけてしまうので注意が必要です。

また、作る花のサイズによっても道具の大きさが変わってくるので、自分の作品に合ったものを選んでみてください。

💡100円ショップで買えるおすすめ道具

・ネイル用ドットペン(ネイルコーナーにあります。)

 → 小さな革花やパーツを成形するのにとても便利。花弁のフチのカーブをつけたり、大きめの革花に自然なシワを加えたりするのにも役立ちます。

私が使っているものは、両端が丸くなっていて、それぞれサイズが異なるタイプ。細かい作業にもとても使いやすく、ひとつ持っておくと便利です。

📌先が丸いコテ先

私が使っているのは、「アートフラワー用コテ先」というタイプです。

本来は、専用の電気コテに差し込んで熱を加えて使うものなのですが、革の場合は熱を加えると焦げてしまうため、コテ先だけをそのまま手で持って使っています。

革をふっくらと立体的に仕上げたいとき、丸いコテ先はとても便利です。大きさもいろいろあるので、作りたい花のサイズに合わせて使い分けています。

「アートフラワー コテ先」などで検索すると、似たような道具が見つかりますよ。  
※使用中の道具一覧ページは現在準備中です。公開までしばらくお待ちください。

📖関連記事:革花の基本の道具一覧

さいごに

今回は、桔梗の立体成形と道具の紹介をしました。

革花の作り方・基本編では、身近にあるもので作るというテーマだったため、なかなか道具を紹介できませんでしたが、今回ようやく普段使っている道具を紹介することができてよかったです。

道具の一つ一つは、結構お値段が張るものもありますので、無理にすべてそろえなくても大丈夫です。代用できるもので代用しながら、まずは楽しんでみてください。

革を使って表現することの幅が広がるので、もっとこうしてみたいという目標ができたら、実際に道具を使って作ってみてください。

この記事が、革花作りの参考になれば幸いです。

次回予告

次回は、エアブラシのくわしい使い方や練習方法などを紹介します。
革花の表現がもっと広がるエアブラシ、とても面白い技法なので、ぜひ楽しみにいていてください。

 

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