本記事でご紹介している「藤の花」の革花アクセサリーは、現在は販売を終了しております。
ですが、完成までの道のりや制作に込めた想いを大切に記録として残しています。
作品に込めた世界観を、どうぞゆっくりご覧いただけたら嬉しいです。
「いつか絶対に、この花を革で咲かせたい」
そんなふうに願い続けてきた花、藤の花。
春の風にゆれるその姿に、心を奪われてからずっと、私の中で「夢の作品」でした。
けれど、藤の花はその美しさと同じくらい、作品にするにはとても難しいモチーフ。
花の数、色合い、花のかたち…挙げたらきりがないほど細やかで、形にするには時間と工夫が必要でした。
アクセサリーサイズに落とし込む難しさ
リアルサイズの藤の花はとても繊細で、長く垂れるように咲く姿が印象的です。
ですが、革花アクセサリーとして作るにはサイズ感の調整が何より難しく…
「この大きさなら美しく揺れて、なおかつ身につけられる」
そう思えるまで、ミリ単位で調整を繰り返しました。
革でかたどった花は、およそ縦1cmほど。
そのひとつひとつにグラデーションの色を筆で重ね、ようやく完成したのがこの作品です。
優しく揺れる、革の藤の花
しゃらしゃらと風に揺れるような質感を表現したくて、花をたっぷり使い、奥行きをつけて仕立てました。
見た目よりも小ぶりで、着けたときのなじみの良さもこの作品の魅力です。
タンザナイトのクリスタルガラスもアクセントとして添えて、
光の中でさりげなく輝くように仕上げました。
結婚式や発表会など、特別な日のアクセサリーとして
お使いいただけたら…と願って作った、私にとって特別な一作です。
作品が生まれるまでのこと
「革で花を作りたい」と思い立って、気づけばもう6年。
誰にも習わず、ゼロからはじめた革花づくりは、
手探りで、時に迷いながらも、ずっと私のなかで特別な時間として続いてきました。
頭の中にある世界は、誰にも見えないからこそ難しくて、だからこそ面白い。
思い描く世界をどう表現するか。
素材のかたちや色にする過程で、何度もすり合わせを繰り返して、ようやく一つの作品にたどり着きます。
そしてこれから
この藤の花は、私自身の「続ける」という気持ちの集大成のような作品でした。
作るのをやめたいと思ったことは一度もなくて、
むしろ「今、何を形にしたい?」と、日々問いかけながら過ごしています。
革花づくりの探求は、きっと終わることがないけれど、
それがとても幸せなことだと感じています。
これからも、時間をかけて大切に、大切に。
自分の世界を、革花というかたちで紡いでいきたいと思います。
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