生革(きがわ)の魅力と可能性|2024年の革花アクセサリーに向けて

2024年の新作に向けて、これまであまり使われてこなかった「生革(きがわ)」という素材に挑戦しています。
この記事では、その素材の特徴と、私が作品づくりに込めている想いを記録として残しています。

生革(きがわ)という素材との出会い

革好きの方には「ヌメ革」がよく知られているかもしれませんが、「生革(きがわ)」という素材をご存じでしょうか。

生革とは、皮をなめす前に乾燥させた半透明の豚革のこと。
私が使用しているのは、貴重な国産の豚生革で、三角形の模様があり、他の革にはない独特の透明感と軽さがあります。

現在、生産が非常に限られており、今後ますます希少になると言われています。

透明感と軽さ、そして色彩の美しさf:id:OneOff-Kao:20240127173431j:image

生革の魅力は、なんといってもその透明感と発色の美しさ。
染めた色がそのまま素直に表れ、淡い色も濃い色もきれいに映えます。

これまで「革に透明感を」という思いがずっとあった私にとって、生革はまさに理想の素材でした。

生革の難しさと、ものづくりの時間

ですが、その透明感と引き換えに、生革はとても硬くて繊細。
ハサミでのカットすら難しく、10mm以下の小さな花びらをひとつずつ手作業で作るのは、想像以上に根気のいる作業です。

染めの方法もヌメ革とは異なり、思うような仕上がりになるまで何度も試行錯誤が続きました。

2023年の夏にはすでに試作を始めていましたが、満足のいく仕上がりになるまで半年以上を要しました。

でも、私はもうゼロじゃない

2017年、私はヌメ革で革花を作りはじめました。
知識も道具もなく、すべて独学。
それでも今では、革で花を作るスキルが私の手の中にあります。

だからこそ、今ならば、新しい素材にも挑戦できる。
経験を重ねたからこそ見える世界があり、作れる形があると思っています。

この素材の魅力を、もっと広げたい

生革はまだ知られていない素材ですが、私はこの美しさを多くの方に知ってほしいと願っています。
作品を通じて、「こんな革もあるんだ」と驚いてもらえたら。
そして、生革の良さがもっと広がって、使われる場面が増えていったら。

命ある素材を、無駄なく、大切に、丁寧に。
そんな思いを込めて、これからの作品にも生革を活かしていきたいと思います。

最後に

2024年から、生革を使った革花アクセサリーがいよいよ登場します。
ここまでたどり着くのに時間がかかりましたが、そのぶん、ようやくご紹介できるのが本当にうれしいです。

ぜひ、楽しみにしていてくださいね。

最後までお読みくださり、本当にありがとうございました。
また次回も、遊びにいらしてください(^^)

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