革花で描く2023年のクリスマスローズ|複雑な色合いを染めたアクセサリーの記録

― 色にこだわり、心に向き合った制作の記録

本記事でご紹介しているクリスマスローズの革花アクセサリーは、すでに販売を終了しております。
ですが、作品に込めた想いや色彩の探求、制作の試行錯誤を記録として残しています。ものづくりの背景を楽しんでいただけたら嬉しいです。

11月に入り、朝晩の冷え込みに冬の足音を感じる頃。
私のなかでは、すでに来年のことを思い描きながら、充実した日々を送っています。

9月・10月は、人生でも記憶に残るほどの忙しさでした。
さまざまなことを同時進行していた結果、やりかけの作品がいくつもあって…。
その中のひとつが、今回ご紹介する「クリスマスローズ」の革花アクセサリーです。

机の隅に置かれたままの革パーツたちが、ずっと「早く完成させて」と語りかけているようで。
ようやく時間が取れた今、心の奥でずっと気にかかっていたこの子たちを仕上げることにしました。

深みのある色合いに魅せられて

2023年のクリスマスローズシリーズでは、ピアス・イヤリング、ポニーフック、コサージュの3種を制作しました。
革のパーツの多さや、染色の複雑さから、じっくりと時間をかけて仕上げた作品たちです。

特に今年は、赤い品種のクリスマスローズを参考にしています。
あの、緑ではない不思議な葉の色―紫でも青でもない、複雑で深い色に心を奪われ、「絶対この色を再現したい」と決めていました。

色の探求と、わたしらしさ

私はグラデーションの染め方が得意なので、それをベースにしながら、もっと深みと奥行きを感じる色へ。
影色を重ね、革の立体感に彩りを加えながら、ようやく完成したときには「これが今の私の色だ」と思えたほど。

ただ、時々ふと思うんです。
自分の好きな色って、少し人と違うのかな?って。

他の作家さんの作品を見ていると、淡くて優しい色合いが主流な気がして。
私の色は、もっと複雑で深くて、少し異質かもしれません。

でも、被らないからこそ意味があると思っています。
「自分の色」で染めていく作品づくりを、これからも大切にしていきたいです。

言葉の温もりに支えられて

インターネットでの販売では、お客さまと直接お話できないぶん、レビューを読むたびに励まされています。
反応が少ない作品に不安になることもあるけれど、いただいた言葉からは、熱と気持ちがしっかり伝わってきます。

作品がたとえ多くの人に届かなくても、自分が信じる世界を表現し続けたい。
そんな想いを再確認しながら、またひとつ、新しい季節に向けて歩み出せそうです。

おわりに

忙しい季節の合間に生まれた、深みのあるクリスマスローズ。
この作品が、誰かの心にもそっと寄り添う存在であったなら、それ以上に嬉しいことはありません。

朝晩の冷え込みが増すこの季節、どうかあたたかくしてお過ごしくださいね。

それでは、また。

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