世界一くわしい革花の専門書

革花(かわはな・レザーフラワー)の作り方や染色・成形などの技術記録とあわせて、革花作家としてものづくりを続ける中で、生きづらさから少しずつ抜けていった心の変化や考え方を綴っています。心を整える視点や日々の気づきを、暮らしと制作の記録としてまとめたブログです。

このブログは、革花作家としてものづくりを続ける中で、私自身が生きづらさから少しずつ抜けていった 心の変化や気づきを記録しています。 革花の技術の話も心の話も、どちらも「生きること」の一部として綴っています。

※「世界一くわしい」とは、一人の作家が歩んできた過程と気づきを、 技術と心の両面から、できる限り丁寧に残しているという意味で使っています。

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革の薔薇(バラ)の作り方|デザイン・型紙・染色まで【革花制作日記①】

今回制作の参考にしたバラのイメージ写真

 

久しぶりに、革でバラを作りたくなったので、本格的な一輪の花に挑戦することにしました。
数年前に、革花ブローチを作ったことはあったんですが、実寸大の一輪のバラは初めて。

今回は、デザインから染色までの過程を制作日記として残そうと思います。
革花作家の試行錯誤をお楽しみいただけたら嬉しいです。

バラのデザイン|革花の下絵とイメージづくり

今回作りたいのは、最初にお見せしたオレンジ色のバラ。

今回は生花ではなく、さまざまな画像を見ながら、じっくり観察しつつ、型紙の元になるデザインを描きました。

バラの花・ガク・葉を描いたデザインスケッチ

私が一番最初に描くのは、花の原型を大きく左右する一枚の花弁。
それをどう並べて花の形にするか考えます。(これが、花の型紙になります。)

そして、花弁を成形した後、どんなふうに組み立てたら作りたい花の形になるのかを想像します。
革花の完成形(正面や斜めから見た形)が描けたら、更にさまざまな角度から見たところをイメージします。

私の場合は、正面・斜め・横アングル・花の裏側・ガク・葉っぱ・茎・棘(トゲ)など、その花の特長となる部分を観察して、革花にするための形に落とし込んでいます。

革花を作ると一言で言っても、革の素材の特長を生かしつつも、できる部分が限られてくるので、見たままに作ることはできません。
なので、観察してそっくりそのまま作るのではなく、「革でできる表現は?」というフィルターを通して作る感じです。分かりにくかったらごめんなさい(;^_^A)

色については、いつも「この色にしたい!」「この色が大好き!」と心が動いたところから決めています。
完成したら全然違う色になることも多いですが、それも楽しみのひとつです。

バラのデジタル型紙づくり|革花を形にするまで

革花の作り方・革の切り方で、「以前は手書きで型紙を作って、はさみで革を切っていた」とお伝えしましたが、本格的に販売をするようになってから、それをデジタル化しました。

型紙は、インクスケープというアプリを使って作り、スキャンカットという機械で革をカットするようになってから、かなり作業が楽になったので、おすすめです。

※スキャンカットのレビューはこちら

手書きの型紙だと修正がとても大変で、しかも曲線を作るのが本当に至難の業。
なので、もし販売をしている人や、これから革花を販売したいと考えている方は、ためらわずにデジタル化することをおすすめします。

今回のバラの型紙もデジタルで作っています。
一番基本となる花弁1枚を作って、それを花の形にする並びに整えて、それから細かい修正をしていく流れです。

完成した型紙で革をカットして…終わり、なんてことはなく、私はここで一旦革の成形をして、イメージした形になるか確認しています。

いくらイメージしていても、実際に成形すると思い通りの形にならないことの方が多いので、必ず何度かやり直して、作りたい形にできるまで型紙を修正します。

革は勿体ないですが、これをやらずに先に進むと、どんなに作っても納得できない形になるし、完成した作品に愛着が持てません。
だからこそ、この工程は必ず省かずにやっています。

せっかく作るなら、可愛い!大好き!素敵!って思いたいですもんね。

バラの染色|革花のグラデーション表現とこだわり

淡いオレンジ色に染色したバラの革の花びら

 

革のカットが終わったら、ようやく染色です。
今回は、冒頭でお見せしたオレンジ色のバラに近づけるように色を重ねていきました。

突然ですが、「これ、何色に見えますか?」

実は、オレンジ色にしたいと決める前、早々に下地を全く違う色で染めてしまったので、そこから色を入れるのが難しくなってしまいました^^;

先の展開を考えつつ作るのが大切なのですが、今回は久しぶりの革花作りにテンションが上がってしまい、待てずに失敗(笑)

ここからどう修正していこうかなと、試行錯誤していきます。


オレンジ色に染めたい=オレンジ色ではないのが、革の染色の面白いところ。
淡い色から順番に、徐々に濃い色を足していきます。

染料は、淡く染めたい時には最初は水を足して調整しながら時間をかけて染めると失敗しにくいです。
エアブラシに慣れてくれば、染料だけで染めていくことも可能になります。繰り返しやっていくだけで、すぐ慣れます。

👉エアブラシの使い方と練習方法はこちら

 

淡いグラデーションがかったオレンジ色の革の花びら。

 

オレンジ色に染めたいけれど、ただ全体を染めるだけだと陰影や立体感や透明感が出せないので、染め方を工夫しています。
最初に下地の色で淡く染めて、それから濃い色へ。

今回のバラは、花弁の先端に少し濃く色を入れたり、中心部分には違う色を入れました。
成形したら全然見えない部分なんですが、どうしても染めたくなってしまうんですよね。

見えない部分だから染めなくていい、という判断もあると思いますが、私はそう思いません。
たとえば(そんなことはほぼないけど)壊れてはがれたりしたとき、見えない部分を染めていなかったら、私なら「作品に愛情がこもっていないのかな」と寂しい気持ちになるから。

だから、どんなに見えない部分でも、見えている部分と同じように細部までこだわって作る。
これが、私のものづくりへのポリシーです。

次回予告|バラの成形と組み立てへ

昼前からデザインを始めて、染色が終わるまで7時間も経っていてびっくり!
久しぶりの革花作りで、かなり夢中になっていました(笑)

部分的にお見せしたバラの革花は、少しずつ形が見えてきました。
革のバラは、私が思うような形に完成するのでしょうか。

次回は、バラの成形~組み立ての工程をお見せします。
制作中の気づきや、コツ・ポイントなどもお伝え出来たらと思います。

ぜひまた遊びに来てくださいね!


👉バラの制作日記②を読む

🌷 革花制作日記まとめはこちら
過去の作品とエピソードを一覧でご覧いただけます。

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道具型紙染色成形・仕上げ



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