先日、投稿した彼岸花(ヒガンバナ)の制作日記。
今回は、第2回目となります。
彼岸花の制作日記①をまだ読んでいない方は、先に読んでいただくと工程を追いながら読むことが出来ます。
今回は、彼岸花の花の軸を染めるところから、ご紹介します!
画像をたっぷりお見せしつつ、制作の裏側も見せちゃいます(*^▽^*)

さて、まず最初に、真っ赤な紅ショウガのようにも見えるこれは、彼岸花の花の軸です。
細長くカットした革を、染料に浸して染めています。こういう小さなパーツの場合は、筆染めより、浸した方がきれいに染まります。
彼岸花の花の軸は、きれいな赤を目指して、丁寧に染めました。

染めた革は、一本ずつ成形していきます。
パーツが細いので、ひとつずつつまみながら成形するのですが、数が多すぎて気が遠くなりそうでした(笑)
あの繊細なおしべやめしべをどうしても再現したい…その一心で作りました。
革花を長年作ってきて大事だなと思うのは、花弁だけでなく脇役のように捉えられがちな花軸や茎、葉っぱの部分なんですよね。
花は一瞬見れば、花弁が主役のように見えますが、そうではありませんよね。
花の中心におしべやめしべがあって、茎や葉っぱがある。そのすべてを含めて花だからこそ、花弁だけが美しくても、そのほかのパーツが適当に作られていると、一気に「作り物感」が出てしまいます。
だからこそ、私は花弁以上に、そのほかのパーツまでこだわって作っています。

花のパーツが完成したら、次は花を支えるパーツづくり。
今回の彼岸花は、このパーツが一番難しかった!
このパーツは、どの部分かというと👇ここ!

つぼみの下にある、ちょっとふっくらした部分がありますよね?そこです。
アクセサリーを作るなら、キャップと呼ばれる金具パーツを使えば簡単に表現できるのですが、実寸大の彼岸花を作るのに金具は使いたくないし…ということで、全部革で作りたいと思いまして。
それで、このふっくらした丸みを、革で表現したいのになかなかできなくて。
最初は、革をキャップみたいな形にして被せようと思ったんです。でも、革でそれを作るのはなかなか至難の業でした。
…と、書いている今になって、あの方法を試してなかった!!というのを思いついてしまいました😨なんで今頃思いつくの…(作家あるある)
ただ、もう組み立ててしまっていてやり直せないので、今回はこのままいきますが、いつかリベンジしようと思います!
さて、気を取り直して、私が作った彼岸花は、ようやくここに来て、組み立てに入りました。

彼岸花は、百合のような花が6個まとまった形になっているのが特徴です。
小さな花が、やっとひとつできて、少しずつその姿を現し始めました。
あの繊細な姿は、彼岸花独特ですよね!
遠くから見ても、すぐに彼岸花だと分かる凛とした姿は、一度見たら心を掴まれます。真っ赤な色も、あの姿も、本当にすてきです。
この手に持った彼岸花が、全部そろった時、どんな姿になるのかワクワクしますね!
革100%で作った彼岸花は、もうすぐ完成を迎えます。
完成したら、制作の裏側とともに、動画でお伝えしようと思います。
彼岸花の制作日記③(完結編)も、ぜひご覧ください。
👉彼岸花の制作日記③(完結編)を読む
🖋️ 革花制作日記|作品が生まれるまで