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まっすぐに生きるということ──比較も評価もいらない、ただ「今」を生きる力

吹奏楽コンサートで出会った、まっすぐな演奏と、まっすぐな心。
比べることでも、うまく見せることでもない。
「今、この瞬間をまっすぐに生きること」の強さに触れて、自分自身の迷いや弱さに、静かに向き合いたくなった日の日記。

 

2025年7月13
 
吹奏楽コンサートへ行ってきた。

今月末に行われる吹奏楽コンクールに向けた、予行練習のようなステージ。
中学校11校が参加する、見応えのある演奏会だった。

どの学校も本当に素晴らしくて、中学生とは思えないほど迫力のある音を響かせていて、よき時間を過ごさせてもらった。

中でも、特に印象に残った1校がある。
かつてはマーチングバンドとして全国大会にも出場していたけれど、少子化の影響で年々部員数が減り、一時は廃部の危機にあったそうだ。

今年、新入部員が15人入ったことで、ようやく廃部を免れたという。
部員は3年生が1人、2年生が5人、1年生が15人。
そして今年、15年ぶりに吹奏楽コンクールに出場できることになったと、3年生の部長が嬉しそうに話していた。

「今日、初めてステージで演奏します。」との言葉に、思わず胸が熱くなった。

演奏が始まった瞬間、私は一気にその音に引き込まれた。
演奏の上手下手ではなく、ひとりひとりの思いが音になって、まっすぐにこちらへ飛び込んでくる。

今日が初ステージとは思えないほど堂々としていて、一生懸命で、ただ「音を届けたい」という純粋な気持ちが、客席にまで伝わってきた。

それぞれが、自分の役目を一生懸命に果たしている姿が、本当に印象的だった。


大人になると、周りの目や他人からの評価を気にしてしまう。
「自信がない」「見られるのが怖い」そんな理由で、せっかくのチャンスを逃してしまうこともある。

でも、本当にそれでいいのだろうか。

自分が「やりたい!」と心から思ったことに向かって動き出した時、その気持ちがすべてであって、評価なんて必要ないはずだ。

他人にどう思われようと関係ない。
迷惑をかけているわけでもないのだから、誰かに遠慮する理由なんて、どこにもない。


自分が頑張ったことを、子どものように「見て見て!」と言えたらいい。
「まだ上手くできないから」「恥ずかしいから」と決めつけているのは、自分自身なのかもしれない。

他人がどう言おうと、それが何だというのだろう。
大切なのは、自分自身が「ここまでよく頑張った」と認めてあげること。
それこそが、本当の“評価”の意味だと思う。


私は、これまで十分に頑張ってきた。
やれることはやった。
そう思えるところまでやりきったなら、他人に何を言われたとしても、心は揺れない。

表面的な評価なんて、どうでもいい。

人目に触れず、地道に積み上げてきたことが、すべて結果として表れる。
それが「自分自身への評価」であるなら、それだけで十分だ。

…そんなふうに、自分に静かに言い聞かせた。


2025年3月。
私は「作ること」から「伝えること」へ、仕事の方向性を大きく変えた。

正直、とても怖かった。
販売という形でしか自分を表現できないと思っていたし、伝えることなんて誰も望んでいないんじゃないかと、不安になる日もある。

文章を書くこと。
作り方を動画や記事で伝えること。
これまでの経験を、すべて言葉にしていくこと。
今までの自分では、やれなかったことばかり。

でも、人生は思っているよりずっと短い。
「今、やらずにいつやるのか」と、自分に問いかけてきた。


初めて誰かに見られる=“怖さ”の連続だった。

ブログを書いても、何日もアクセスがゼロだったこともあった。
それでも私は、「経験してきたことが誰かの役に立つかもしれない」という希望を、手放さずにいた。

たとえそれが、“自分史”として残るだけでもいい。
だから、私は「怖い」に立ち向かうことにした。


ステージで演奏していた中学生たちの姿に、自分の過去と重なるものを見た。

その姿を見て、自分自身を見つめ直すことができたことに、心から感謝している。


一生懸命に、“今”というこの瞬間を生きる人の姿は、何よりも美しい。
見ている人の心を、その姿勢だけで動かす力がある。

その影響力は、計り知れない。
本当に、素晴らしいことだと思う。


生きているだけで、誰かと比べられることは避けられないのかもしれない。
けれど、それに縛られる必要はない。

自分にしか輝けない場所へ、自ら歩いていけばいい。
そこで自分らしく生きていれば、自然と輝くようになる。

そこには評価も、正しさもない。
ただ「私」として、ここに生きている。
それだけで、十分なんだ。


「私も頑張ろう」
中学生たちのまっすぐな姿が、そう思わせてくれた。

本当にありがとう。

これから迎える吹奏楽コンクールでの活躍を、心から願い、ずっと応援していきたいと思う。 


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